「料理初級者でも、料理が上手くなる道具ってない?」
「安くて、簡単に購入できて、美味しく作れる!そんな調理道具なんてないよね・・・」
そんな方に向けて、全部そろえても5000円ですむ、料理の腕を上げるキッチン道具のお話です。
当ブログ管理人も、この3つを揃えて料理をした事で、同じレシピでも、はるかに美味しく作れるようになりました。
記事では、料理が上達できる3つの道具とその理由について、料理オンチだった管理人の実体験を元に、具体的に解説しています。
高い料理教室に行く事も、性能のある高価な家電を購入する必要もありません。
ただひとつ注意点として、いつもの料理より、時間と手間はかかります。
使い慣れてくれば、その時間も短縮出来ますが、それでも使用しない時に比べれば、キッチンにいる時間は長くなります。
それでも、「たった5000円で、家族が喜ぶ料理が作れるのなら!」と思う方だけ、お読み下さい。
結論:キッチンスケール、温度計、キッチンタイマーの3つ
全部そろえても、5000円以内で料理が上達する調理道具、それは、
デジタルキッチンスケール、温度計、キッチンタイマーの3つです。
なんだ、そんな単純なモノか。
と思われたかもしれません。
そんな方の為に、この3つの魅力についてお伝えしたいのです。
この3つの調理道具に共通する特徴は、どれも『はかる』という事です。
ではなぜこの3つの「はかる道具」が、料理の腕を上げるのか。
それは、プロのレシピの味を限りなく正確に再現できるからです。
いまは、料理本や料理サイトから、プロの方が教えるレシピを簡単に知る事が出来ますよね。
プロが何度も検証し作ったレシピですから、それが美味しくないわけありません。
味の好みや好き嫌いといった事はあるかと思います。
しかし、それを差し引いても、プロのレシピをまねして作る事が出来れば、それだけで、普段より格段においしい味になります。
確かにプロのレシピなら、美味しいし、家族も喜んでくれるはず。でも、レシピ通りに作っても、おいしくならないんだけど。
はい、管理人も経験があります。
「レシピ通りに作っているのに美味しくない理由」
それはレシピ通りといいつつ、自己流で作っているからです。
例えば、管理人の実体験で言いますと、
- 醤油大さじ3:「大さじ3、このくらいかな」食事用スプーンや目分量でドボドボ
- 中火で中温(170℃~180℃):「中温?とりあえず真ん中くらい?」←いい加減な火加減
- 5分の加熱:「あれ、何分たったっけ?ま、いっか」
といったように。読者の方も、思い当たる事ありませんか。
これだと、レシピ通り作ったとは言えません。
プロのレシピを再現するためには、まずこういった自己流をなくす必要があります。
そして、調味料や食材の分量、揚げ物の際の温度、加熱時間などをしっかり守る必要があります。
その為に、キッチンスケール、温度計、キッチンタイマーの3つの道具が大事になってくる、というわけです。
「レシピ通り作っているのに、なかなか美味しく作れない!」という方は、こちらの記事も参考にして下さい。
実体験:3つの道具がプロのレシピを再現出来る理由
この3つが、プロのレシピを正確に再現できる理由について、管理人の経験を加えながら、もう少し深掘りします。
- キッチンスケール:計量スプーンより正確。レシピ食材、全て量れる。
- 温度計:油の状態を菜箸で確認しても、素人にはわからない
- キッチンタイマー:「あれ、何分たったっけ?」の失敗がなくなる
キッチンスケールの魅力:計量スプーンより正確。レシピ食材、全て量れる。
計量スプーンとか、計量カップじゃダメなの?
キッチンスケールの方が、初級者には便利で正確だよ。なぜかと言うと、
- 便利な理由:肉や野菜、小麦粉など他の食材も量れるから。
- 正確な理由:小さじ2/3といった中途半端な量まで、正確に量れるから。
では、キッチンスケールの便利さと正確さについて詳しくお話していきます。
計量スプーンや計量カップを使用していて疑問な所についてもね!
体験1:調味料以外の食材、玉ねぎや肉の重さを量りたい時
レシピに、『肉300g、玉ねぎ100g』と書かれていた時、計量スプーンや計量カップでは、それらを量る事は出来ません。
たまねぎ1個=200g、きゅうり1本=100gのように、料理本や料理サイトから、食材1個のおおよその重さを確認する事は出来ます。
ただ、これらはあくまでも目安であり、特に野菜は固体差が大きいため、見た目で判断する事は、難しいです。
特に、使いかけの中途半端な肉や野菜などは、「これってどのくらいの量?」と、キッチンスケールに頼る必要が出てきます。
つまり、キッチンスケールなら、調味料だけでなく、こうした肉や野菜といった食材まで量る事が出来るので、便利だという事です。
体験2:味噌などの固体、小麦粉のような粉ものを量る時
味噌などの固体や小麦粉などの粉ものは、計量スプーンや計量カップに入れた時、中に空気が入って隙間が出来る事があります。
仮に平らにならしたとしても、それで、正しく計量できているのか、いまいち自信が持てないのです。
また、空気が入っている事に気づかずに、分量をはかり間違える事もあります。
しかしキッチンスケールなら、「12g、105g」といった数字で表示してくれます。
「自分ではきちんと量っているつもりでも、実際は正しく量れていない」がありません。
体験3:小さじ1/5、小さじ2/3といった中途半端な量を量りたい時
レシピの中には、小さじ1/5、小さじ2/3といった表記の時があります。
例えば、塩小さじ2/3(4g)を量りたい時、計量スプーンだと、一度小さじ1にした状態から、1/3量の塩を差し引いていきます。
しかし、このような方法は、初級者からすると、あいまいで、量も目安でしかありません。
それに比べるとキッチンスケールなら、0.1g単位で量る事が出来ます。(量れる最小単位は商品によります)
管理人は家族の為に、塩分量やカロリーを計算した献立を毎食作っていた時期があります。
そのような時は特に、キッチンスケールの正確さと便利さを実感していました。
以上のような体験から、計量スプーンや計量カップよりもキッチンスケールの使用をおすすめするのです。
さらに加えますと、キッチンスケールでは、ml表示機能がついている商品もあります。
それなら、牛乳や水といった液体も量れてしまいますので、計量カップがなくても問題ありません。
まとめますと、キッチンスケールひとつあれば、レシピの食材全てを正確に量れて、とても便利という事です。
もちろん、両方そろえてしまう事が一番良い方法ではありますが、5000円以内でおさめたいのであれば、キッチンスケールです。
価格は高くなってしまいますが、それでも宜しければ、防水機能つきもあります。
キッチンスケールを使用する際の注意点
ひとつ、キッチンスケールを使用する際の注意点です。
計量スプーンの大さじ1や小さじ1は、容量(ml)を量るものです。
反してキッチンスケールは重さ(g)を量るものです。
つまり、レシピに大さじ1と表記されていた場合、スケールで量るには、容量(ml)から重さ(g)に変換し直さないといけなくなります。
そして、大さじ1(15ml)に対する重さ(g)は、調味料によって異なります。
例えば、同じ大さじ1(15ml)であっても、
- 砂糖(上白糖):大さじ1=9g
- 酒:大さじ1=15g
- 醤油:大さじ1=18g
というように。
だから、レシピに大さじ、小さじでしか表記されていない場合は、自分でg(グラム)に直して量る必要が出てくるのです。
えっ、そんなのめんどすぎるよ
確かに、最初はそうだと思うよ。
管理人も、調味料ごとに確認して計量していましたが、最初の頃は間違える事もしばしばありました。
しかし、繰り返しやっていく内に、自然と覚えていきますし、わからない時は、ググれば良いのです。
すぐ答えは出てきますから、悩む必要はありませんし、無理して覚える必要もありません。
こういった事は、料理の基本中の基本ではあるのですが、実際忘れている方も多いのではないでしょうか。
管理人も勉強した経験がありますが、その事自体、すっかり忘れていました。
でも、スケールを使用する事で、このような基本が自然と身につくわけですから、デメリットに感じる事ではないはずです。
以下の記事も、ここで紹介する調理器具を使用しています。レシピ本を読んで一回目に作ったハンバーグ作りのレビューです。
温度計の魅力:油の状態を菜箸で確認しても、素人にはわからない
例えば唐揚げをする際に、レシピに
「最初は160℃から、最後は190℃の高温で揚げる」
といった記載があったとします。
そういった時、油の様子を見て「あ、今は◯℃ね!」なんて判断出来ますか。
大まかな温度の確認の仕方として
『菜箸を油に入れて、箸の先から細かい泡がゆっくりたってきたら、150℃~160℃くらい』
といった方法もありますが、素人がそれを判断するのは、なかなか難しい事です。
管理人もそのようにやってみた事がありますが、自分の判断が合っているのか、自信が持てないまま料理をすすめていました。
実際の出来上がりも、べちゃっとしたり、逆に硬くなってしまった事もしばしばです。
仮に美味しく出来たとしても、理由がはっきりしません。
だから作る度に、「今日は上手くいくかな、どうかな」と賭けをしているような気分でした。
でも、温度計を使用するようになってからは、客観的な数字が示してくれるので、悩む必要がなくなりました。
火の強さも数値をみて、「あっ、少し低いな。もうちょっと強くして大丈夫なんだ」との判断が出来ます。
もちろんその温度を管理しながら料理をする事自体、最初は簡単ではありません。
でも、温度計を使用した方が、使用しない時に比べたら、おいしく作れる事は確実です。
使用の際は、温度計の先を油に入れるだけ。数秒~数十秒で温度を表示してくれます。
全くもって、手間ではありません。
キッチンタイマーの魅力:「あれ、何分たったっけ?」の失敗がなくなる
時間を確認しながら料理していても、その間に別の料理を作ったり、洗い物をしていたら、「何分たったっけ?」なんて事、ありますよね。
キッチンタイマーなら、セットした時間がくれば、音で知らせてくれます。
なので、「うっかり忘れて、鍋をふきこぼす」「焦げた匂いに気がついて慌てて火を消す」なんて失敗がなくなります。
魚料理をおいしく作るコツは「高温で短時間」と言われています。
管理栄養士であり、ロジカル調理研究家である前田量子さんの「ロジカル和食」によりますと、
魚のたんぱく質のほとんどは、45℃~60℃で変成・凝固(火が通る)する成分で構成されているため、肉よりも火の通りが早い。50℃付近でいちばんやわらかくなり、高温になるにつれかたくなる。このため魚は比較的強火で短時間で焼く。
『苦手な揚げ物も煮物も魚料理も得意料理に変わる ロジカル和食』 前田量子 主婦の友社
つまり、魚は肉よりも火の通りが早いため、「強火で短時間で焼く」がポイントという事です。
実際にこの本のレシピの「ぶりの照り焼き」でも、焼く時間は「1分15秒、返して1分」といったように、秒単位での加熱設定がされています。
そして、キッチンタイマーなら秒単位での時間が計測できます。
以下の写真は、管理人がしっかりタイマーで計測して作った『ぶりの照り焼き』作りの過程と出来上がりです。
以上の事からも、キッチンタイマーを使用すれば、普段の料理も美味しくなる事がおわかりいただけると思います。
ちなみに管理人は、タイマーを使い慣れていなかった頃は、セットするのに手間取り、焦げたぶりの照り焼きが出来上がった事があります。
また、せっかく材料を計量し、温度も管理し、タイマーもセットしたのに、肝心のスタートボタンを押し忘れた!なんて事も。
今も時々ありますが・・・。しかし使っていく内に、慣れてきます。
操作も簡単です。時間を「ピピッと」設定して、スタートボタンを押すだけですから。
慣れてしまえば、むしろ「はかった方が楽」
3つの道具の必要性は分かったけど、『はかる』を実際やるとなると、大変だよね。時間もかかるだろうし。
確かに、これらを使用しながらの料理は、普段より時間がかかります。
実際に使い始めた頃は、食事の時間が大幅に遅くなってしまった事もあります。
でも、料理の出来上がり自体は、「いつもより美味しい!」と実感できましたし、家族からも圧倒的に好評でした。
その後も続けて行く中で、「きちんとはかる方が、はからない時より美味しい」と思いました。
使う事にも、すっかり慣れています。今はむしろそれだけで味が決まるので、「はかる方が楽」です。
ただやみくもに、気に入ったレシピを練習していた時期は、上達しませんでしたから。
「いつもの料理をおいしくしたい」「料理をきちんと勉強しなおしたい!」といった方には、手間はかかっても、5000円で料理の基本を覚え、料理が上手くなるのですから、お得である事は違いありません。
まとめ
『キッチンスケール、温度計、キッチンタイマー』5000円で料理の腕をあげられる調理道具の紹介でした。
この3つは言い換えれば、プロのレシピを家庭で正確に再現できる『三種の神器』です。
「4g、160℃、1分15秒」といった数字に頼る事で、おいしさは自分のカンではなく、「プロのレシピに任せてしまいましょう!」という事です。
これらを使用すれば、普段の味も、きっとアップするはずですし、失敗もなくせるようになります。
コロナで外出が厳しい今の時期こそ、おうち時間に料理を勉強し、腕を磨いておくのも、有効な時間の使い方ですよね。
そうして、料理の腕が上がってきたら、後々は自分でアレンジした料理に挑戦していってみて下さい。